空に浮かぶ雲には国際的に定められた10種類の基本形がある。雲の種類を知ることで天気予報の精度が上がり、天気の変化を予測できるようになる。学校の理科でも習う雲の分類を、天気との関係も含めてわかりやすくまとめた。
高い空の雲(高度5000m以上)
- 巻雲(けんうん)/ すじ雲:白い筋状の薄い雲。氷晶でできている。天気が変わる前兆のことも。太陽や月の周りに光の輪(ハロ)が出ることがある
- 巻積雲(けんせきうん)/ うろこ雲・さば雲:小さな白い塊が魚の鱗のように並ぶ雲。秋によく見られる。「さば雲が出ると雨」という言い伝えもある
- 巻層雲(けんそううん)/ 薄雲:空全体を薄いベール状に覆う雲。太陽・月に光輪(ハロ)が現れる。高層雲の前段階で、天気が崩れる予兆
中くらいの高さの雲(2000〜7000m)
- 高積雲(こうせきうん)/ ひつじ雲・まだら雲:白・灰色の塊が群れをなす雲。夏〜秋の晴れた日の朝によく見られる。「ひつじ雲が出ると翌日は雨」という天気のことわざも
- 高層雲(こうそううん)/ おぼろ雲:空全体を覆う灰色の層状の雲。太陽が透けて見えるがぼんやりしている。数時間後に雨が降り始める前兆になることが多い
- 乱層雲(らんそううん)/ 雨雲:暗い灰色・黒色の分厚い雲で雨や雪を降らせる。この雲が出たら傘が必要。雪の場合も乱層雲から降ることが多い
低い空の雲(2000m以下)
- 層積雲(そうせきうん)/ くもり雲:灰色・白の塊が広がる雲。どんよりした曇り空の原因。雨になることは少なく、日本海側で冬に多く見られる
- 層雲(そううん)/ 霧雲:地面に近い場所を覆う均一な灰色の雲。山の霧もこの一種。霧雨が降ることがある。朝に出ても昼には晴れることが多い
垂直に発達する雲(高度に関わらず発生)
- 積雲(せきうん)/ わた雲・入道雲の小さい版:晴れた日の昼間に発生する白いモコモコした雲。夏の晴れた日に最も多く見られる。上昇気流によって発達する
- 積乱雲(せきらんうん)/ 入道雲・かみなり雲:高度10km以上に発達する巨大な雲。雷・激しい雨・雹(ひょう)・竜巻をもたらす危険な雲。夏の夕立の原因。見えたら建物内に避難が必要
雲と天気の関係(天気予測の目安)
- 巻雲→巻層雲→高層雲→乱層雲の順:天気が崩れる典型的なパターン。巻雲が出て12〜24時間後に雨
- 積乱雲が発達:夕立・雷雨の可能性が高い。急激な天候変化に注意
- 朝焼け:「朝焼けは雨の前兆」は概ね当たる。西の空に雲が迫っている証拠
- 夕焼け:「夕焼けは明日の晴れ」も概ね当たる。西から天気が回復している証拠
- ハロ(光の輪):巻層雲の水晶が光を屈折させる現象。24時間以内に天気が崩れることが多い
雲の発生のしくみ
雲は空気が上昇して冷やされ、水蒸気が水滴や氷晶になって集まったものだ。地面が太陽熱で温められて上昇気流が発生する(積雲の原因)、山にぶつかった空気が上昇する(山岳雲)、低気圧に向かって空気が収束する(乱層雲の原因)など、様々なメカニズムで雲は生まれる。
まとめ
雲の種類は高度・形・天気との関係で10種類に分類される。巻雲が現れると天気が変わるサイン、積乱雲が発達すると雷雨の可能性が高いなど、雲を観察することで身近な天気予測ができる。「うろこ雲・さば雲・ひつじ雲」が秋の訪れを知らせるなど、雲は季節感を知る手がかりにもなる。