よちよち歩く愛らしい姿で人気のペンギン。南極にすむイメージが強いが、実は暖かいアフリカや赤道直下のガラパゴス諸島にすむ種類もいる。世界には全部で18種のペンギンがいて、最大のコウテイペンギンから最小のコガタペンギンまで大きさもさまざまだ。本記事では、18種のペンギンを一覧表で整理し、6つのグループ(属)の分類や、大型・小型・珍しい種の特徴、日本の水族館で見られる種類、生態の豆知識までをわかりやすく解説する。
ペンギンは全部で18種
ペンギンは世界に18種が生息している。そのすべてが南半球にすんでいるのも特徴だ。
- 現生は18種:現在生きているペンギンは18種とされる。南極から南米、アフリカ、ニュージーランド、赤道付近まで広く分布する。
- すべて南半球:ペンギンはすべて南半球に生息し、北半球の野生には存在しない。北極にはいない鳥だ。
- 6つの属に分類:18種は外見や遺伝的な特徴から6つのグループ(属)に分けられる。
ペンギンの6つのグループ(属)
ペンギンは6つの属に分類される。グループごとの特徴を知ると、種類が整理しやすくなる。
- コウテイペンギン属:大型のグループで、コウテイペンギンとキングペンギンが含まれる。
- アデリーペンギン属:黒と白のはっきりしたコントラストが特徴。アデリー・ジェンツー・ヒゲペンギンが属す。
- フンボルトペンギン属:胸に黒いライン模様をもつ。フンボルト・ケープ・マゼラン・ガラパゴスペンギンが含まれる。
- マカロニペンギン属:頭に黄色い飾り羽(トサカ)をもつグループ。イワトビペンギンなどが属す。
- キンメペンギン属:黄色い目が特徴の、1種のみからなる独特のグループだ。
- コガタペンギン属:最小サイズのグループで、コガタペンギンが属する。
ペンギンの種類一覧|大きさと生息地の早見表
代表的なペンギンを、属・大きさの目安・生息地とともに一覧にまとめた。見比べる手がかりにしてほしい。
| 種類 | 属 | 大きさ | 主な生息地 |
|---|---|---|---|
| コウテイペンギン | コウテイ属 | 約115cm | 南極大陸 |
| キングペンギン | コウテイ属 | 約90cm | 亜南極の島々 |
| アデリーペンギン | アデリー属 | 約70cm | 南極 |
| ジェンツーペンギン | アデリー属 | 約80cm | 南極・亜南極 |
| ヒゲペンギン | アデリー属 | 約70cm | 南極半島周辺 |
| イワトビペンギン | マカロニ属 | 約60cm | 亜南極の島々 |
| フンボルトペンギン | フンボルト属 | 約65cm | 南米西岸 |
| ケープペンギン | フンボルト属 | 約65cm | アフリカ南岸 |
| ガラパゴスペンギン | フンボルト属 | 約50cm | ガラパゴス諸島 |
| コガタペンギン | コガタ属 | 約40cm | 豪州・ニュージーランド |
大型のペンギン
ペンギンの中でも堂々とした体格をもつ大型種を紹介する。風格ある姿が魅力だ。
- コウテイペンギン:全18種で最大のペンギンで、体長は約115cm、体重は20〜40kgに達する。厳寒の南極でオスが卵を温める子育てでも知られ、その姿は映画などでも有名だ。
- キングペンギン:コウテイペンギンに次いで2番目に大きい種。首元のあざやかなオレンジ色の模様が美しく、亜南極の島々で大きな群れをつくる。
南極・亜南極のペンギン
寒い地域にすむ、いわゆる「ペンギンらしい」種類を紹介する。氷や岩場で群れて暮らす。
- アデリーペンギン:南極でよく見られる代表的なペンギン。目のまわりの白い縁取りが特徴で、夏に南極大陸の岩場で繁殖する。
- ジェンツーペンギン:頭の白い帯模様とオレンジ色のくちばしが目印。泳ぐのが非常に速いことで知られる。
- ヒゲペンギン:あごの下に細い黒いラインが入り、ヒモをかけたように見えるのが名の由来だ。
- イワトビペンギン:頭の黄色い飾り羽と赤い目が特徴。名前のとおり岩場を跳ねるように移動する。
温暖な地域のペンギン
意外にも、暖かい地域にすむペンギンもいる。南極のイメージとは違う生活をしている。
- フンボルトペンギン:南米西部のペルーからチリの沿岸にすむ中型種。胸の黒いライン模様が特徴で、日本の水族館でも多く見られる。
- ケープペンギン:暖かいアフリカ大陸の南海岸にすむ唯一のペンギン。「アフリカペンギン」とも呼ばれる。
- マゼランペンギン:南米南部の沿岸にすむ種で、胸に2本の黒い帯がある。フンボルトペンギンとよく似ている。
- ガラパゴスペンギン:赤道直下のガラパゴス諸島にすむ、最も低緯度に生息するペンギン。小型で暑さに適応している。
最大・最小・珍しいペンギン
ペンギンには、記録的な種や珍しい種もいる。知っておくと観察がより楽しくなる。
- 最大はコウテイペンギン:体長約115cmで、全ペンギン中もっとも大きい。堂々とした立ち姿が印象的だ。
- 最小はコガタペンギン:体長約40cmと、全種の中でもっとも小さい。「フェアリーペンギン」とも呼ばれる愛らしい種だ。
- 珍しいキンメペンギン:黄色い目をもつニュージーランドの固有種で、6属の中でも1種だけの独特な存在。数が少なく希少とされる。
ペンギンの生態の豆知識
ペンギンには驚きの生態がたくさんある。代表的なものを紹介する。
- 飛べないが泳ぎの名手:翼はフリッパー(ひれ)に変化し、空は飛べないが水中を自在に泳ぐ。まるで海を飛ぶように移動する。
- 寒さに強い体:厚い脂肪と密に生えた羽毛で、極寒の海でも体温を保てる。集まって寒さをしのぐ姿も見られる。
- オスも子育てする:コウテイペンギンはオスが足の上で卵を温めるなど、種によって独特の子育てをする。
ペンギンの食べ物と天敵
ペンギンは海で暮らす鳥として、独自の食生活と厳しい生存競争の中で生きている。
- 主食は魚やオキアミ:ペンギンは魚やイカ、オキアミなどを食べる。水中を素早く泳いで獲物を追いかけ、くちばしで捕らえる。
- 海の天敵:海ではシャチやヒョウアザラシ、サメなどに狙われる。ペンギンにとって海は餌場であると同時に危険な場所でもある。
- 陸の天敵:卵やヒナは、海鳥などに襲われることがある。親鳥は協力して卵やヒナを守る。
- 群れで身を守る:多くのペンギンは大きな集団(コロニー)をつくって暮らし、群れることで天敵から身を守っている。
日本の水族館で見られるペンギン
日本の水族館や動物園でも、さまざまなペンギンに出会える。身近に観察できる種類を紹介する。
- フンボルトペンギン:温暖な地域にすむため日本の気候にも適応しやすく、多くの施設で飼育されている定番の種だ。
- ケープペンギン・マゼランペンギン:フンボルトペンギンによく似た仲間で、これらも各地の水族館で見られることが多い。
- キングペンギンやジェンツーペンギン:寒冷環境を再現した施設では、大型のキングペンギンや泳ぎの速いジェンツーペンギンに出会えることもある。
まとめ
ペンギンは世界に18種おり、6つのグループ(属)に分類される。最大のコウテイペンギンから最小のコガタペンギンまで、大きさも生息地もさまざまだ。南極だけでなく、アフリカや赤道直下のガラパゴス諸島にすむ種もいるなど、そのイメージをくつがえす多様さも魅力である。日本の水族館ではフンボルトペンギンなどが身近に見られる。本記事の一覧を手がかりに、それぞれの特徴を見比べてペンギンの世界を楽しんでほしい。