夏になると子どもも大人も夢中になるクワガタ。立派な大あごをもつオオクワガタやヒラタクワガタ、ギザギザのあごが格好いいノコギリクワガタなど、その種類は実に豊富だ。日本だけでも約40種、亜種を含めると70種以上が生息している。本記事では、日本の主なクワガタを一覧表で整理し、人気種の特徴や見分け方、外国産の人気種、捕まえ方や飼い方の基本までをわかりやすく解説する。クワガタ採集や飼育がもっと楽しくなる基礎知識をまとめた。
日本にはどれくらいのクワガタがいる?
日本は南北に長く自然が豊かなため、多くのクワガタが暮らしている。まずは全体像を押さえておこう。
- 日本には約40種:日本に生息するクワガタは約40種で、亜種まで含めると70種以上にのぼる。身近な種から珍しい種まで多彩だ。
- 広葉樹の森にすむ:多くのクワガタはクヌギやコナラなどの広葉樹に集まり、樹液をなめて暮らしている。
- 種類で生息地が違う:平地や都市部でも見られる種から、標高の高い山地にすむ種まで、種類によって好む環境が異なる。
日本の主なクワガタ一覧|大きさと特徴の早見表
日本で見られる代表的なクワガタを、大きさ・生息地・特徴とともに一覧にまとめた。採集や観察の参考にしてほしい。
| 種類 | 大きさ(オス) | 生息地 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| オオクワガタ | 約21〜77mm | 平地〜低山 | ガッシリ大型。「黒いダイヤ」 |
| ヒラタクワガタ | 約18〜85mm | 平地〜低山 | 平たい体と太い大あご。力が強い |
| ノコギリクワガタ | 約24〜75mm | 平地〜山地 | 湾曲したギザギザの大あご |
| ミヤマクワガタ | 約22〜78mm | 標高の高い森林 | こげ茶色。鹿の角のような大あご |
| コクワガタ | 約17〜54mm | 日本全土 | 小型で細身。都市部でも見られる |
| アカアシクワガタ | 約25〜55mm | 山地 | 脚の付け根が赤い |
| スジクワガタ | 約12〜40mm | 山地 | 小型。上ばねにすじがある |
人気の日本産クワガタ①大型種
迫力ある大あごと体格で人気を集める大型種を紹介する。飼育でも憧れの的だ。
- オオクワガタ:横幅のあるガッシリとした体つきの日本最大級のクワガタ。「黒いダイヤ」とも呼ばれ、日本産クワガタの中でも特に人気が高い。長生きで飼育しやすいのも魅力だ。
- ヒラタクワガタ:名前のとおり平たい体をもち、太くまっすぐな大あごが特徴。力が非常に強く気性も荒い。西日本を中心に人気の高い種だ。
人気の日本産クワガタ②身近な種
夏の採集でよく出会う身近なクワガタを紹介する。子どもの昆虫採集でもおなじみだ。
- ノコギリクワガタ:ノコギリのようにギザギザで湾曲した大あごが格好いいクワガタ。平地から山地の広葉樹に幅広く生息し、採集でも人気の定番種だ。
- ミヤマクワガタ:こげ茶色の体と、鹿の角のように枝分かれした大あごが特徴。標高の高い涼しい森林を好み、暑さには弱い一面がある。
- コクワガタ:小さく細長い体で、素早く動くのが特徴。日本全土に分布し、都市部の緑地でもよく見かける、最も身近なクワガタのひとつだ。
そのほかの日本産クワガタ
数は多くないが、特徴のある日本産クワガタもいる。見つけられたら少しうれしい種類だ。
- アカアシクワガタ:脚の付け根や体の裏側が赤みを帯びているのが名の由来。山地のやや標高の高い場所に生息する。
- スジクワガタ:小型のクワガタで、上ばねに細いすじ模様が入る。コクワガタに似るが、より小ぶりだ。
- ネブトクワガタ:小型ながらがっしりした体つきで、独特の太い大あごをもつ。朽ち木の中などにすむ。
人気の外国産クワガタ
ペットショップでは、迫力や美しさで人気の外国産クワガタも手に入る。代表的な種類を紹介する。
- ギラファノコギリクワガタ:体長が最大120mmを超える、世界最長級のクワガタ。長く伸びた大あごが圧巻で、飼育でも高い人気を誇る。
- ニジイロクワガタ:オーストラリアなどにすむ、金属光沢のある虹色の体が美しいクワガタ。その華やかさから「世界一美しいクワガタ」とも呼ばれる。
- パラワンオオヒラタクワガタ:フィリピンのパラワン島などにすむ大型のヒラタクワガタ。太い大あごと強い力で、迫力ある姿が人気だ。
クワガタの見分け方
クワガタは、大あごの形や体つき、色に注目すると見分けやすい。観察のポイントを紹介する。
- 大あごの形を見る:湾曲してギザギザならノコギリ、鹿の角状ならミヤマ、太くまっすぐならヒラタと、あごの形が大きな手がかりになる。
- 体の厚みで見る:平たければヒラタクワガタ、ガッシリ厚みがあればオオクワガタといった具合に、体つきも見分けの目安になる。
- 色や大きさで見る:こげ茶色ならミヤマ、小さく黒く細身ならコクワガタなど、色と大きさの組み合わせでも判断できる。
クワガタの見つけ方
クワガタ採集には、時間帯や場所のコツがある。安全に配慮しながら探してみよう。
- 樹液の出る木を探す:クヌギやコナラなど、樹液が出る広葉樹に集まる。樹皮のくぼみや根元をよく観察するとよい。
- 早朝や夜が狙い目:クワガタは夜行性のものが多く、早朝や夜に活発になる。涼しい時間帯のほうが出会いやすい。
- 灯りに集まることも:夜に光へ飛んでくる性質があるため、街灯や自動販売機の近くで見つかることもある。
クワガタの飼い方の基本
捕まえたクワガタは、正しく世話をすれば長く楽しめる。飼育の基本を押さえておこう。
- 飼育ケースと止まり木:昆虫用マットを敷いたケースに、転倒したときに起き上がれる止まり木や枝を入れてあげる。
- えさは昆虫ゼリー:市販の昆虫ゼリーを与えるのが手軽で栄養バランスもよい。スイカなど水分の多い果物は与えすぎに注意する。
- 温度と湿度に注意:直射日光の当たらない涼しい場所に置く。特にミヤマクワガタは暑さに弱いので、高温を避けたい。
クワガタとカブトムシの違い
同じ夏の人気昆虫であるクワガタとカブトムシは、混同されがちだがいくつか明確な違いがある。見分けるポイントを押さえておこう。
- 角の位置と形が違う:カブトムシは頭と胸から立派な一本角が伸びるのに対し、クワガタは口の近くから左右に開く大あご(はさみ)をもつ。これが最も分かりやすい違いだ。
- 戦い方が違う:カブトムシは角で相手を跳ね上げるのに対し、クワガタは大あごで相手を挟んで投げ飛ばす。武器の使い方に個性が出る。
- 寿命に差がある:カブトムシの成虫は夏の数か月ほどで命を終えるが、オオクワガタなどのクワガタは数年生きるものもいる。長く飼えるのはクワガタだ。
- 活動する時間帯:どちらも夜行性だが、クワガタは昼間も樹皮のすき間などでよく見られる。日中の観察でも出会えることが多い。
まとめ
クワガタは日本だけでも約40種が生息し、大型で人気のオオクワガタやヒラタクワガタ、身近なノコギリクワガタやコクワガタなど、種類ごとに個性豊かだ。さらに、世界最長級のギラファノコギリクワガタや虹色のニジイロクワガタなど、外国産にも魅力的な種が多い。大あごの形や体つきに注目すれば見分けも楽しめる。本記事の一覧を参考に、採集や飼育を通してクワガタの世界を存分に味わってほしい。